「パットさえ良くなれば、スコアはもっと縮まるはず」——そう思って、練習場の隅にあるパッティンググリーンに長居していませんか。実はPGAツアーで活躍するマット・フィッツパトリック選手のデータ活用術をたどると、その思い込みが練習時間の使い方を遠回りにしているかもしれないことが見えてきます。
マット・フィッツパトリックが実践する「データ起点」の練習法
フィッツパトリック選手は、練習場でもラウンド中でも、ショットの結果をひとつひとつ記録に残すスタイルで知られています。クラブに取り付けたセンサーが、打った距離・方向のブレ・番手ごとの結果を自動で記録し、感覚だけに頼らず「今週どこを直すべきか」を数字で判断する仕組みです。
ラウンド後に振り返る「弱点マップ」
ラウンドを終えた夜、スマートフォンでその日のショットデータを開き、どの距離帯で結果がバラついていたかを確認する——これが彼の日課です。「なんとなく調子が悪かった」で終わらせず、120ヤードのアプローチだけ極端に散っている、といった具体的な弱点を洗い出すところに、データ活用の意味があります。
スクラッチゴルファーとの差は、実はアプローチで生まれている
そうしたショットデータを積み重ねて分析すると、興味深い傾向が浮かび上がります。平均的なゴルファーとスクラッチゴルファーの実力差は、パッティングよりもアプローチショットで約3倍多く生まれているというのです。パット数だけを見比べていては気づけない、見過ごされがちな差です。
「あと少し寄っていれば」の正体
たとえば100ヤード地点から、自分はグリーンに乗ってもピンまで10メートル、スクラッチゴルファーは3メートルに寄せてくる——この場面、心当たりがある方も多いはずです。パットの技術差ではなく、その手前のアプローチの精度差が、そのままパット数の差として表面化しているケースが少なくありません。パットは結果を映す鏡であって、原因そのものではないのです。
90〜110台ゴルファーが見直すべき練習配分
ではスコア90〜110台のゴルファーは、何から手をつければよいのでしょうか。ポイントは「アプローチをひとまとめにしない」ことです。
100ヤード以内を距離帯で管理する
50ヤード、80ヤード、100ヤードと、10〜20ヤード刻みで結果を分けて記録してみてください。どの距離帯で大きく外しているかが具体的に見えると、練習場での時間配分がはっきりします。感覚的に「アプローチが苦手」と括ってしまうより、はるかに練習の効率が上がりやすいはずです。
アイアン・ウェッジの精度を底上げする道具選び
距離帯ごとの弱点が見えてきたら、番手そのものが合っているかも見直しどころです。番手間の距離が空きすぎている、あるいは操作性が自分に合っていないと感じる場合は、ゴルフアイアン 売れ筋ランキングTOP5【2026年5月最新】で最近選ばれているモデルの傾向を確認しておくと、道具のせいでバラつきが出ていないかの判断材料になります。
記録を続けるための環境づくり
夏場の練習を継続させる暑さ対策
距離帯ごとにデータを取るには、それなりの球数とラウンド数が必要になります。特にこれからの季節は、暑さで練習が短時間で終わってしまいがちです。記録を継続させる意味でも、夏のゴルフ暑さ対策グッズ4選【熱中症を防いで快適プレーを】を使って、最後まで集中力を保てる状態を作っておくのは地味に効きます。
パットが要らないわけではない――場面を選んで鍛える
プレッシャーのかかる短い距離だけは別に鍛える
ここまでアプローチの重要性を書いてきましたが、パット練習が無意味というわけではありません。特に1〜2メートルのプレッシャーがかかる場面では、パットの精度がスコアを直接左右します。この距離帯だけは別枠で、パット精度が上がるライン入りゴルフボールおすすめ3選のようなラインの見やすいボールを使い、方向のズレを自分の目で確認しながら鍛える価値は十分にあります。
パット練習を否定するのではなく、「どこにどれだけ時間を配分するか」の優先順位を、感覚ではなくデータで見直す——フィッツパトリック選手の練習スタイルが教えてくれるのは、そんなシンプルな視点の転換です。次の練習場では、まずアプローチの距離帯ごとの結果をメモすることから始めてみてはいかがでしょうか。