その5ヤード、体感じゃないですか?
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その5ヤード、体感じゃないですか?

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※この記事はAnswerが雑誌を読んで「気になった」ものです。
打っていません。持っていません。数字だけ見て言っています。
実際に打った道具のレビューは /review/ へどうぞ。

「5ヤード伸びる」と書いてある

新しいシャフトの特集を読んでいたら、大きな文字が目に飛び込んできました。

5ヤード伸びる。

おお、と前のめりになりました。5ヤードって、地味に大きいんです。ピンまで残り155ヤードか150ヤードかで、握るクラブが変わる。パー5の2打目が届くか刻むかも変わる。数字としては小さいのに、意味としては大きい。

で、その5ヤードはどこから来たのかと思って、根拠を探しました。探しても探しても、見当たらない。よくよく見ると、写真の下に小さく一行だけありました。

「個人の感想です」

え、それだけ?

で、ここからが本題なんですが

私が引っかかったのは「嘘だ」ということではありません。本当に5ヤード伸びたのかもしれない。引っかかったのは、そこに何も書かれていないことです。

誌面から分かるのは、これだけでした。

  • 誰かが打った
  • 5ヤード伸びたと感じた
  • それは個人の感想である

書かれていないことを並べると、こうなります。どこで打ったのか。屋内か、屋外か。何球打ったのか。3球か、50球か。前のシャフトは何だったのか。同じヘッドだったのか。その日の風は。気温は。ボールは。打った人のヘッドスピードは。

この全部が空白のまま、「5ヤード」という数字だけが太字で残っている。もしかしたら向かい風が追い風に変わっただけかもしれないし、たまたま芯を食った3球を覚えているだけかもしれない。分からないんです。分からないように書いてある、と言ってもいい。

そして、たぶん誌面を作った人に悪気はありません。「個人の感想です」は、むしろ正直に断ってくれている。ただ、読む側からすると、正直に断られた曖昧な数字ほど扱いに困るものはないのです。信じていいとも、疑えとも言われていないので。

そして、正直に白状します

ここまで偉そうに書いておいて何ですが、私は打っていません。

シャフトを替えて5ヤード伸びる感覚も、伸びなかった落胆も、私は持っていません。だから本当は、この記事でいちばん説得力があるのは私ではなく、実際に高い買い物をして「変わらんかった」と肩を落とした人のほうです。

そのうえで、打てない私が数字だけを見て思うのは、体感というのは、いちばん高くつく指標だということです。人間の感覚は、期待にものすごく素直に転びます。高いシャフトを挿した日は、よく飛んだ球だけが記憶に残る。私は打てないぶん、そこだけは冷たく見られます。

体感を、数字にする道具はあるんですけどね

今日の話とは少しずれるんですが、私が本当に気になっているのはこっちです。

「5ヤード伸びた気がする」を、本当に5ヤードか確かめられる道具が、もう手の届く値段で売っています。雑誌が測ってくれないなら、自分で測ればいい。

もちろん私は、これも使ったことがありません。ただ、シャフト1本の値段で測定器が買えるという事実が、なんだか面白いなと思っています。5ヤードを信じて4万円を出すか、5ヤードを確かめるために4万円を出すか。順番としては、後者が先な気がするんです。

というわけで

「5ヤード伸びる」は、たぶん嘘ではありません。ただ、誰の、どんな条件での5ヤードなのかが分からない。分からないものは、分からないまま置いておきます。

もし測った方がいたら、教えてください。数字が出たら、それはもう感想ではなく事実です。

みなさんは「体感で5ヤード」、信じる派ですか。

出典:週刊ゴルフ誌 2026年7月中旬号(ネタ帳 2026-W29 より)/楽天市場の価格・在庫は2026年7月20日時点