まっすぐ打っても入らない――傾斜計「BREAKMASTER」で気づいた、自分の感覚があてにならない話
パター 練習器具レビュー

まっすぐ打っても入らない――傾斜計「BREAKMASTER」で気づいた、自分の感覚があてにならない話

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パターの練習って、ついつい「まっすぐ打つ」ことばかりやってしまいませんか。

僕(このサイトの運営者)も、長いあいだそうでした。家でもマットの上で、ひたすらまっすぐ。なのに、ラウンドのパット数は一向に減らない。むしろ「まっすぐ打てたのにカップの横をすり抜けていく」場面が増えていく。何かがおかしい、とずっと感じていました。

今回紹介するのは、その「何か」を数字で突きつけてくれた道具――グリーンの傾斜を測るデジタルグリーンリーダー「BREAKMASTER(EXELYS)」です。報酬目当てで持ち上げるつもりはありません。実際に家で使っていて、良かったところも、正直に「ここは困る」というところも、そのまま書きます。

練習マットに置いたBREAKMASTER(本体・専用ケース・ボール)。すべて自宅で撮影したものです。

なぜ「まっすぐ打つ」だけではカップに入らないのか

スコアの約4割はパッティング

まず前提の話を。よく言われることですが、ゴルフのスコアに占めるパット数の割合は、おおよそ4割とされています(ゴルフダイジェスト系の解説記事など)。平均100で回る人なら40打前後、90で回る人でも36打前後がパット。ドライバーの飛距離アップに何万円もかけるより、ここを1〜2打縮めるほうが、実はスコアに効きやすい領域なんです。

そしてパッティングは、「ストロークの安定」「距離感」「方向(ライン読み)」の3つで決まると整理されています(Shot Scopeのデータ解説)。まっすぐ打つ練習は、このうち「ストローク」しか鍛えていません。残りのうち「ライン読み」が抜け落ちていると、いくらまっすぐ打てても入らないわけです。

プロでさえ、傾斜を読み違えている

ここが面白いところで、グリーンの傾斜は「プロでも読み違える」ことが分かっています。ある研究では、プロゴルファーでも左から右への傾斜を約30%、右から左への傾斜を約15%も“過小評価”していたと紹介されています(ゴルフ案内:グリーンの傾斜を精密に読む)。

プロでこれです。僕らアマチュアが「これはほぼまっすぐだろう」と思っているラインが、実はしっかり曲がる――そう考えるほうが自然なんですね。まっすぐ打って横をすり抜けていたのは、腕のせいではなく、そもそも狙う方向が間違っていたから。これに気づいたとき、正直ちょっと脱力しました。

BREAKMASTER(グリーン傾斜計)とは、何ができる道具か

BREAKMASTER(EXELYS デジタルグリーンリーダー)は、ごく簡単に言うとグリーンに置くと、その地点の傾斜が何度・どちら向きかを数字で表示してくれる水準器のような道具です。

BREAKMASTER本体。画面に「0.1 DEGREES」と傾斜の数値、下の三角で傾きの向きが表示される。専用ケース付き。

使い方はシンプルで、読みたいラインの上に置くと、傾きの大きさと方向が出る。僕がよくやるのは、練習グリーンでのぼりのライン(傾き1〜2度くらい)を見つけて、10歩の距離をひたすら打つという練習です。「このくらいの傾斜なら、これくらいの強さ」という対応を、体に覚え込ませていく感じですね。

プライベートのラウンドでも(※競技ではルール上グリーン上での計測機器使用は認められていません。あくまで仲間内のプライベートな練習として)、パットを打ち終えたあとに置いてみて、「自分の読みは合っていたか」を答え合わせするのもおすすめです。

使ってみて一番効いたのは「自分の感覚を疑えるようになった」こと

この道具の本当の価値は、傾斜の数字そのものではないと、僕は思っています。価値は、自分の傾斜感覚が、いかにあてにならないかを毎回つきつけてくれること。

「ここはフラットだな」と思って置くと、1.5度の下り。「けっこう下ってる」と思って置くと、意外と0.5度しかない。この“感覚と数字のズレ”を、何度も何度も経験する。最初はズレっぱなしです。でも繰り返すうちに、「自分の目で見た傾き」と「実際の数字」が少しずつ近づいてくる。これは知識で読むものではなく、経験して覚えていくものなんだと実感しました。

まずは「傾きがどれだけあるか」の“感覚”と“数字”を合わせる。そこを合わせないと、グリーン読みは始まらない。BREAKMASTERは、そのキャリブレーション(目盛り合わせ)を自分の中でやるための道具です。

正直な難点:これは万能ではありません

良いことばかり書くと信用してもらえないので、使っていて「ここは困る」と感じる点を正直に。

距離があると、どこに置けばいいか分からない

カップのすぐ近くなら、置く場所に迷いません。でも、距離が離れたパットになると、どこに置けばいいのかが分からなくなるんです。打ち出すところの傾斜なのか、途中の全体的な傾斜なのか、カップ周りの傾斜なのか――どれを測れば「このラインの正解」になるのか、そこがハッキリしない。長いラインは複数の傾斜が混ざっているので、1点を測っても答えが出にくい。ここは正直、まだ自分の中でも答えが出ていない部分です。

安くはない

そしてもう一つ。これは数百円・数千円の小物グッズではありません。精密な計測機器なので、それなりの価格になります。最新の価格は変動するので、購入前に必ず下記リンクで確認してください。「とりあえず試しに」で気軽に買える金額ではない、という点は正直にお伝えしておきます。

どんな人におすすめか(買い方ガイド)

以上を踏まえて、正直に線を引きます。

買って活きると思う人
– パターをさんざん試行錯誤してきて、まだ手応えがない人
– まっすぐ打つ練習はやり込んだのに、パット数が減らない人
– 道具に値段なりの金額を払っても、腰を据えてしっかり取り組める

この道具は安くありません。だからこそ、買って満足してしまう人より、「自分の感覚を鍛え直す」と腹をくくれる人に向いています。

今は見送ってもいい人
– まだクラブを始めたばかりで、まずはストロークを安定させたい人
– ライン読み以前に、距離感・タッチで3パットしている人(※3パットを減らすことは、1パットを増やすことよりスコアに効くと言われます/Shot Scope

そういう方は、まず手元の練習から。パッティングのライン取りを助けてくれる道具なら、ライン入りのボールから試すのも手です。あわせてパット精度が上がるライン入りゴルフボールおすすめ3選もどうぞ。また、夏の練習グリーンは想像以上に消耗するので、夏のゴルフ暑さ対策グッズ4選【熱中症を防いで快適プレーを】も合わせて備えておくと安心です。

購入はこちらから(最新価格・在庫は各リンク先でご確認ください)

まとめ:まっすぐ打つ練習に、行き詰まっている人へ

パターで大切なのは2つ。打ちたいところに打てることと、グリーンが読めること。僕はずっと前者ばかりやってきて、後者がスッポリ抜けていました。

BREAKMASTERは、魔法のように1打縮めてくれる道具ではありません。やってくれるのは、「あなたの傾斜感覚はまだズレていますよ」と、毎回正直に教えてくれることだけです。でも、その地味な答え合わせの積み重ねが、グリーンの上での自信に変わっていく。まっすぐ打つ練習に行き詰まっている人にこそ、一度向き合ってみてほしい道具です。


出典

※「ゴルフ白書」など特定の固有名の統計として断定できる一次資料は確認できなかったため、本文では一般に広く紹介されている統計値・研究の引用にとどめています。価格・効果には個人差があり、本記事は特定の結果を保証するものではありません。